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『芸術起業論』を読んだ

先日、『インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。』という本を読みまして、そこで著者の菅付雅信さんが美大生に薦めている「クリエイションを学ぶための100冊」というものがありました。

この書籍にはとても感銘を受けまして、せっかくなので書かれていることを素直に実行してみようということで、紹介されていた書籍を読んでみることにしました。

そんなわけで今回読んだのはこちらです。
芸術起業論

内容

世界で活躍する芸術家である村上隆さんが、芸術の世界で生きるというのはどんなことなのかっていうのを包み隠さず話している。
お金の話が多くを占めていて、芸術家として生き残るにはお金が必要でどうやったら芸術でお金を稼ぐことができるのか、そしてそのためにやるべきことは何なのかということに多くのページを割いていた印象。

欧米の芸術のルールとして、「知的な仕掛けやゲームを楽しむ」という基本姿勢があって、その文脈を踏まえた作品を出さなければそもそも評価の土台に乗らないという話があって、より良い作品を作るためにはまず歴史と文脈を調べて理解する必要があるっていうのが印象的だった。制作だけでなく鑑賞においても、ルールや歴史・文脈を知ることでその絵に込められた意味を知ることができて、より面白く感じられるんだな、という発見があった。

またこの本で語られていることは芸術に限定されず、一般的な会社経営の話やセルフプロデュースをする上での考え方、として受け取ることもできて、そこに村上隆さんがどれだけ全力を捧げてきたかがよくわかる。

村上隆さんは日本でとても嫌われていること自体は僕も認識していて、この本を読んだらどうして嫌われているのかということがよくわかったし、よくわかった上でそれでも尊敬できる考え方と実力を持った方だなという印象を抱いた。
というかここまで自分が嫌われている理由をしっかり理解して説明できているわけで、正確な客観的視点を持っていてそれでもあえておかしなことをやるっていうアクションを取っているんだなっていうことが伝わった。

感想

歴史を学んで文脈を理解してその上にしっかり乗った上で自分の意見を提示する、という流れをとても重視していることが伝わった。
自分が興味を持ったところを徹底的に深堀って道筋を見つけてから全力でお金をかけて進む姿勢は学ぶべきことだと思ったし、真似していきたい。

自分にも周りにもとても厳しくて、関わると地獄なんだろうなというがわかるんだけど、それだけ作品に向き合っていて関わる人みんなを芸術で生きていけるようにしようという強い気持ちが感じられるのが良かった。

全ては既存のアイディアの組み合わせであるなんてのはよく言われることだけれど、それをやるための歴史の調査を徹底する姿勢と、結局熱中して手を動かし続けることで土台を作った経験の話とで、メディアから受けていた変なことを言って変なことをやっているおじさんという印象とはだいぶ違うんだなと感じた。結局は誰よりも芸術に真剣に向き合っているんだなと。

良い本でした。